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日本の妻たちの“恨みの時代”到来
居場所を失った夫の救いはタイ人女性(2)

 
夫の定年が妻の解放の時
しかし仏教の教えのとおり、この世の現象は移ろいやすい。日本に長年、留学した経験のあるタマサート大学のソーポン・ティタサッチャー教授は、良妻賢母を志向していた女性の価値観がこの10年で大きく変わった、と指摘する。いまでは男も良い夫でなければならない。家の責任をすべて妻に押し付けられる時代は終わったのだ。
 

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厚生労働省の人口動態統計によると、昨年1年間で同居期間35年以上の夫婦5507組が離婚しており、この数値は前年比16%増にあたる
Illustration by Benjamin Reiss for Courrier Japon

日本の夫たちにとっては、恐怖の時代が訪れた。妻たちの“恨みの時代”と言ってもいいだろう。定年退職して家に帰ると、離婚届が置かれているのだ。妻たちにしてみれば、これまでの半生を犠牲にして夫に尽くし、苦渋に耐えてきた。その解放の時が来たというわけだ。個人の幸せを堪能するため、年老いても何もできない夫に別れを告げるのだ。

ここまで来たらもう終わりだ。夫の威厳は一瞬にして消えてなくなる。彼らは一人では何もできないのだ。そのため最近では、定年後に妻から離婚宣告される危機を回避しようと、年配の夫たちは「良い夫」教室に通い始めている。

この教室で、料理と並んで大切なのが「妻への接し方」講座だ。「キレイだね」「愛しているよ」など、妻を誉める練習をする。武士道精神を内に秘めた日本の男性は、これまでこうした言葉をまず口にしなかった。誰かに聞かれて「軟弱者」と笑われるのに耐えられないからだ。

不幸にも妻に逃げられた夫たちのなかには、大金を抱えてタイにやってくる者もいる。タイの女性はよく働き、夫を捨てることはない。そのため、日本の男性はタイで新しい妻に尽くしてもらう道を選ぶのだ。

いまの時代、すべてが変わり得る。タイの女性が日本人の妻の代わりを務めるなどと、かつて誰が考えただろうか。いま、タイ人の妻と日本人の妻が競争した場合、はたして勝つのはどちらだろうか……。


From Thailand「ネーション・ウィークエンド」より(英語)
The Nation Weekend:タイの週刊誌。15万部発行。1992年創刊。政治・経済を中心とする国内のニュースを幅広く網羅。日刊紙ネーションと同じグループが発行している。

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