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COURRiER Japon

COURRiER Japon 表紙
最新!! 8月号
6月25日発売
講談社
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マグロだけじゃない魚類のピンチ(1)
  

南洋を泳ぐ珍しい魚まで、人間は食い尽す勢いだ。

世界の食欲

コタキナバルは、マレーシアでも代表的な観光地の一つである。海の見えるレストランのテーブルには、湯気を立てるエビ、まだら模様のロブスター、コーラルトラウト(スジアラ)などの皿が並ぶ。マレーシア、インドネシア、パプアニューギニア、フィリピンなどの島々で囲まれている海域はコーラル・トライアングルと呼ばれる。サンゴ礁の広がるこのエリアには、多くの南洋魚が生息している。

近年、東南アジアや中国本土で南洋魚の需要が急増中だ。これに伴い、コーラル・トライアングルで漁業資源が激減している。報告書によると、この地域には世界中で知られている南洋魚の75%が生息しているが、魚の放卵量は79%も減っているのだ。魚類の減少の元凶は乱獲にあるという。香港大学の生物学者イボンヌ・サドヴィは、こう分析する。

「コーラル・トライアングルの多くの地域では南洋魚の漁がとりわけ盛んですが、漁獲制限もなく、ハタの貿易には大きな需要がある。このため、産卵の際に大きな群れを作る種の魚を狙って根こそぎ獲ってしまい、魚類の減少を引き起こしているとにらんでいます」
 

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